[技術者のひとこと] 60Hzと50Hz。そして、フリッカー。
カメラを使っていて、動画で、画面がチラチラするのを見たこと
無いでしょうか?
・
今回はその原因を紹介します。
・
カメラは、フレームレートと呼ばれる1秒当たりの静止画をパラパラ漫画
のように連続して表示して動画のように見せています。
・
一般的なテレビでは、1秒当たり60枚の静止画を表示して動画に
しています。
・
つまりカメラもこのレートで撮影するのが好ましいのです。
・
しかし、ここで問題があります。それは電源の周波数です。
・
東日本は50Hz、西日本は60Hzと聞いた事があると思います。
なぜだか、ご存知ですか?
・
実は…。
・
最初に買った発電機がアメリカ製だったか、ドイツ製だったかの差!
という何とももどかしい理由なのです。
・
欧州は50Hz、アメリカは60Hzなので、日本で混在するのは
この理由なのです。
・
では、なぜ電源がカメラのチラつきに影響するのでしょうか?
・
・
蛍光灯はずっと光っているように見えますが、実は電源と
同じように明るくなったり暗くなったりを繰り返しています。
(解りやすいように、マス目にしてあります。)
・
西日本の場合、カメラの周期も60Hzなので、蛍光灯の点灯周期と
ばっちりと合う為、チラつきは起きません。
・
・
変って東日本ですが、電源は50Hzなので、カメラのサンプルレートと
比較して点灯周期が少し時間が長くなります。
・
つまり最初のフレームを100%とすると、点灯周期と合わなくなるため、
1画面の明るさが微妙に変って行きます。
(暇な方が居たら、マス目を数えて見て下さい。)
・
これがちらつきの原因、フリッカーと呼ばれるものです。
・
しかしながら、東日本で電力が不足した時に、西日本から電力が
送れない理由が、これだというので、何とかすべきなのでしょうが、
もう無理なんでしょうねー。
・
補足
上記図では、蛍光灯の点灯周期を60Hz、50Hzとしていますが、
実際は倍の120Hzと100Hzになります。
(詳しくはAC電源でググッて見て下さい)
・
また、西日本ではフリッカーが起きない訳ではありません。
フレームレートやシャッタースピードによっては出る場合もあります。
・